はっきり行って、本アルバムをドン・スリート目当てに
買う人はあまりいないのではないかと思う。
なんせ、ドン・スリートの名前も聞いたこともないし、もちろん、どんな
演奏をするかなんて、知りもしないと言う人が圧倒的だから仕方ない。
なんせ、本アルバムを含めて3枚しかないほどだ。
だが本アルバム、ピアノにウィントン・ケリー、ベースにロン・カーター
ドラムにジミー・コブ、そしてテナーサックスにジミー・ヒースと言う
豪華な顔ぶれで、もうそれだけで「買ってみようかな」と思ってしまう。
このへんはプロディーサーの策略なのか、ドン・スリートの実力なのか…。
インディアナ州フォートウェイン生まれのドン・スリートは、ショーティ・ロジャースに学び
テリー・ギブスのビッグバンドで修行しており、この吹き込みの直前にはブルー・ミッチェルにも
腕を認められたと言う実力派だ。
演奏を聴くと、ケニー・ドーハムやマイルス・デイヴィスの影響を色濃く感じさせる。
冒頭の「ブルックリン・ブリッジ」でのドン・スリートのソロを聴くと、もろにケニー・ドーハムの
影響を受けているのが分かる。
ドン・スリート自身の持つリリカルなスタイルが堪能できるのは「バット・ビューティフル」。
アルバムを通してのウィントン・ケリーの絡みも絶品だ。
オール・メンバーズ/ドン・スリート
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